トップページ > 卒業論文のお役立ち情報一覧 > 卒論、引用の書き方はどうしたらいい?

卒論、引用の書き方はどうしたらいい?

卒業論文の引用の書き方などを教えます。

卒論、引用の書き方はどうしたらいい?

卒論で初めてフォーマルな論文を書くときには引用の書き方で悩みがちです。他の論文などを引用するのは卒論でもよくあることで、自分の主張を伝える上で重要な役割を果たします。卒論に他の文献を引用するときにはどのような書き方をするのが正しいのでしょうか。引用方法の基本的な作法を確認しておきましょう。

#卒論で引用するときの二つの方法
卒論で他の文献を引用するときには二つの方法があります。直接引用と間接引用と言われる方法のどちらを選ぶかによって書き方には違いがあるので注意しましょう。
直接引用は文献に記載されている文章をそのまま抜き出して卒論に書く方法です。一文だけ抜き出すことも、段落ごと抜き出すこともできます。同じ段落の中で重要なポイントが冒頭の部分と最後の部分というときには、間を略して直接引用をすることも可能です。
間接引用は他の文献に書かれている内容を自分で要約して記述する方法です。文献で使われている表現をそのまま使っても、自分の卒論で使用している言葉に置き換えても構いません。ただし、文献に記載されている内容から外れないようにすることが必要で、著者の意図とずれてしまわないようにまとめなければなりません。
同じ卒論の中で直接引用と間接引用を両方用いても構いません。それぞれの作法を踏襲していれば問題ないですが、学校によっては引用の書き方のルールが定められている場合があります。引用の書き方についてガイドラインがない場合には一般的な方法を用いれば構いませんが、指定がある場合にはその通りに引用しましょう。

#引用方法にかかわらずに必要なポイント
直接引用でも間接引用でも共通して必要なポイントがあります。引用した文献の情報を記載することです。卒論では参考文献を最後にまとめて記載するのが一般的になっています。卒論の執筆をする上で参考にした文献だけでなく、引用した文献についても合わせてまとめるのが原則です。引用文献について一般的に記載が必要な項目は以下の4つです。

・著者名
・発行年
・出版社
・巻号・ページ数
・タイトル

日本の文献でも海外の文献でも違いはありません。引用文献の書き方にも学校によってはフォーマットが決まっていることがあるので気を付けましょう。標準的な書き方で問題ないようであれば、以下のように書けば差し障りがありません。

山田太郎・佐藤花子, 「卒論の書き方ガイド」 , 教育出版社, 4, 222-236 (2010)
Taro Yamada, Hanako Sato “Guideline of General Graduation Thesis” Journal of Education, 4, 222-236 (2010)

また、本文中にも引用だということを示す必要があります。直接引用でも間接引用でも、引用した文の終わりのところに著者と発行年を記載するのが一般的です。参考文献リストの通し番号も合わせて記載します。以下のような書き方が卒論でよく用いられている例です。参考文献リストの通し番号だけを使って上付き文字で表記する場合もあります。

「引用した内容」(山田, 2010, 11)
「引用した内容」11(上付き文字)

#直接引用の書き方
直接引用をするときにはどの部分が引用した内容なのかをはっきりと示せるように記述します。短い文の引用では「」を使用するのが一般的です。英語の場合には””で括って引用箇所がわかるようにします。例えば、『山田らは「…」と述べている(山田, 2020)。』という書き方をして引用します。
段落ごと引用するようなときには「」で括ると長くなってしまって読みづらくなります。そのため、長文の引用のときにはインデントを使用するのが一般的です。以下のようにして直接引用をするのが典型例です。

『山田らは以下のように述べている。

…。(山田, 2020)

このように山田は…』

引用箇所がわかりやすいようにインデントをするだけでなく、本文とは一行の間隔を空ける方法が主流になっています。なお、段落引用をするときには「」で囲う必要はありません。

#間接引用の書き方
間接引用の書き方は直接引用に比べると複雑ではありません。文献で説明されている内容を要約したら、卒論の本文中に入れ込んで文献情報を添えるだけで済みます。例えば、以下のような書き方が間接引用のときに用いられています。

卒論で引用の書き方については、山田は…と述べている(山田, 2020)。
引用について山田は…と言う(山田, 2020)。しかし、佐藤はこの議論について…と反論している(佐藤, 2020)。

間接引用は卒論の本文の中に埋め込まれる形になります。著者名を挙げて、述べている、言っている、などといった書き方をして参考文献の情報を添えると引用だとわかりやすくなります。本文中で必ず著者名を書かなければならないわけではありません。ただ、間接引用のときは自分の意見なのか、他の人の意見なのかを区別するのが重要です。卒論では評価にかかわる重要なポイントなので、著者名を本文中に書くと差し障りがありません。
論文一覧を見る
(自由にダウンロードできます)

 
論文一覧を見る
(自由にダウンロードできます)
 

他のお役立ち情報を読む