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薬学部の卒論の書き方について、教えます!

薬学部の卒業論文(卒論)は、薬学分野における研究成果をまとめる重要な文書です。以下に、薬学部の卒論の書き方について、具体的な手順とポイントを紹介します。

1. 研究計画の立案
テーマの選定
まず、研究テーマを選定します。薬学の広い分野の中から、自分が興味を持ち、研究したいテーマを見つけましょう。テーマは具体的で明確なものを選ぶと良いです。

例:
「新規抗癌剤の合成とその効果」
「抗生物質耐性菌のメカニズムと対策」
「薬草の成分分析と薬効評価」
研究目的と仮説の設定
研究の目的と仮説を設定します。これにより、研究の方向性が明確になります。

例:
目的:「新規抗癌剤の合成とその効果を評価する」
仮説:「新規抗癌剤は既存の薬剤よりも高い効果を示す」
スケジュールの作成
提出期限を確認し、逆算してスケジュールを立てます。以下のように細かく分けると管理しやすくなります。

スケジュール例:
第1週〜第2週:文献レビューと研究計画の立案
第3週〜第6週:実験の準備とデータ収集
第7週〜第8週:データ分析と結果のまとめ
第9週〜第10週:論文の執筆
第11週〜第12週:校正と修正
2. 文献の収集と整理
関連文献の検索
大学の図書館やオンラインデータベース(PubMed、Google Scholar、ScienceDirectなど)を利用して、関連する文献を検索しましょう。キーワード検索を駆使して、多くの文献を集めます。

例:
キーワード:「新規抗癌剤 合成」「抗生物質耐性菌 メカニズム」
文献管理ツールの利用
文献管理ツール(Zotero、EndNote、Mendeleyなど)を使用して、収集した文献を整理します。これにより、引用や参考文献リストの作成がスムーズに進みます。

3. 実験計画とデータ収集
実験計画の立案
研究テーマに基づいて、具体的な実験計画を立案します。使用する試薬、機器、実験手法を詳細に計画します。

例:
実験手法:「新規抗癌剤の合成には、以下の手順を用いる...」
使用機器:「NMR、HPLCを用いて合成物の構造解析を行う」
データ収集
実験を実施し、データを収集します。実験ノートに詳細な記録を残し、データを整理します。

例:
データ記録:「各試薬の使用量、反応条件、得られた生成物の特性」
4. データ分析と結果のまとめ
データ分析
収集したデータを分析します。統計ソフト(SPSS、Rなど)を使用して、データの解析を行います。

例:
統計解析:「新規抗癌剤の効果を既存の薬剤と比較し、統計的に有意な差があるかを検証」
結果のまとめ
分析結果をまとめ、グラフや表を作成します。これにより、視覚的に分かりやすく結果を提示できます。

例:
グラフ:「新規抗癌剤と既存薬の効果を比較したグラフを作成」
5. 論文の構成を決める
アウトラインの作成
論文の全体的な構成を決め、アウトラインを作成します。以下の基本構成を参考にしましょう:

序論
研究の背景と目的
研究の意義
文献レビュー
関連する主要な文献の紹介
各文献の評価と位置づけ
実験方法
データ収集と分析の方法
結果
得られたデータの提示
考察
結果の解釈と議論
研究の限界と今後の課題
結論
研究の総括と主要な発見
参考文献
各セクションの詳細を計画
各セクションの詳細な内容を計画し、必要な情報を整理します。特に、実験方法と結果の部分を充実させることが重要です。

6. 論文の執筆
各セクションの執筆
アウトラインに従って、各セクションを執筆します。まずはドラフトを作成し、後で修正を加えていきましょう。

序論の例:
「本研究は、新規抗癌剤の合成とその効果を評価することを目的としています。現在の抗癌剤治療の限界を超える新しい薬剤を開発するために、以下の方法を用いました。」

引用と参考文献の記載
文献を引用する際には、適切な引用形式(APA、MLA、Chicagoなど)に従い、正確に記載します。参考文献リストも同様に適切な形式で作成します。

文章の整合性と論理性の確認
論文全体の文章の整合性と論理性を確認し、必要に応じて修正します。特に、文献の引用部分と自分の考察部分が自然に繋がるように注意しましょう。

7. 校正と修正
自己校正と第三者による校正
論文を何度も読み直し、誤字脱字や論理の飛躍をチェックします。また、第三者(指導教員や同級生)に読んでもらい、フィードバックを受けることも重要です。

フィードバックの反映
指導教員や第三者からのフィードバックを反映し、論文を修正します。これにより、論文の質がさらに向上します。

最終確認
論文全体を再度確認し、引用や参考文献のリストが正確かどうかをチェックします。提出前に、すべての要件が満たされていることを確認しましょう。

まとめ
薬学部の卒論を書くためには、明確なテーマ設定、効率的な文献収集と整理、詳細な実験計画とデータ収集、適切なデータ分析と結果のまとめが重要です。

なお、以下のページで卒論制作に役に立つ論文をダウンロードすることができます。

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